いろんな働き方のクリエーターに聞いてみた！
File.2 さかぐちまやさんに聞いてみた！【中編】

そうだね結構被ると思う
私の…あまりにも受け身な蟻地獄みたいな笑
ただ滑り落ちてくるのを待つみたいな笑

まずイラストは、依頼が来て、打ち合わせをしましょう。
仕様とか条件とか要望とか聞いて、それを元に一回ラフを上げて
OKが出たら清書して、完成したものに気になるところはないかチェックしてもらって、OKが出たら納品、っていう一般的な流れ。

漫画はね、漫画雑誌でやってた時と、
SNSでやってる時の感覚が結構違ってて

雑誌だとまず連載権を取らないといけないから

その権利を獲得するためにまず、編集さんととにかくネーム出しまくってすり合わせて、これでいけそうってとこまで詰めたら、編集会議にネームを出してもらって、それで企画が通ったらようやく連載開始って流れが頭についてるんだよね。

それ以降は連載始まったら、ネーム、下書き、清書、微調整の４段階くらいでそれぞれ編集者がチェックして、OKが出たら次の話に取りかかれるって感じ。

それで原稿が完成するんだけど。
SNSの方はまあ…いつでも始めようと思えば始められるじゃん自分で

ネーム、下書き、清書、微調整って手順は一緒なんだけど、
今担当編集はついてるんだけど、別にそのチェックを普段されたことはなくて、個人の裁量でやってネットにアップして

ある程度原稿が溜まって本にするよって段階になって、
編集者と一緒に「もしかしてこれは使えないかも」「これは修正がいるかも」って話しあって詰めていくって感じ。

でもねこれはね、かなりいろんなパターンがあるんだろうなと思う。
編集さんが最初から付き添って、絵柄とかから相談しあって作るパターンの人もいると思うんだけど、私はSNS漫画かなり野放しで放牧されている感じ。

私は描き溜まってから、本にするための書き下ろしどれくらい必要かとか、これは修正しましょうとか没にしましょうとかを相談してた。
そこが大きな違いかな。

そうだね今のところそんな感じ。
自分の裁量でやるっていうのが多いかな。

違約金は出ないと思う笑

紙面やウェブ媒体に掲載している場合と違って、SNS連載は描いてる途中に原稿料が発生するわけではなくて、書き終わって本になってから初めて原稿料が出るから、出るまで無給って感じかな。

まあだからこのくらい野放しにしてもらえてる状況があると思うんだけど。この条件で作業中も拘束されるってなると、やっぱり難しいって人は出てくるだろうから。

どうなんだろう

何か他のことで収入があったりとか、ある程度生活が安定してないと、私の契約条件の場合では厳しいのかもしれない。
ただ、必要であればまずは編集者に契約条件について相談してみるのが大事だと思う。何かしらの手立てがあれば対応してくれるかも知れないしね。

あるといいね貯金！笑
みんなに対して言えるけどねそれは…
先立つものってほんと大事だよね

これ何話そうかなって思って笑

うん、そうだね

えっとね、SNSで漫画あげて、それがある程度拡散されてくと、編集部からDMで「本にしませんか？」っていう連絡が届くようになって

そうなの、ありがたいことに。
フォロワーがもっともっと少ない時でも来てたから

来てたんだけど。私描かなきゃいけないってなると描かなくなる気がしてて、途中まで断ってたのね。「ある程度量が描き溜まってからもう一度検討させてください、今は個人でやりたいと思ってます」って

ある程度描けて原稿溜まってきたなーって段階になって、たまたまそのタイミングで連絡が来たところが、「原稿料これくらいで、何ページで、こういうサイズで、フルカラーで」みたいな条件を最初のDMで載せてくれてて具体的に想像しやすかったのね。

じゃあ何ヶ月後には出せそうだなとか。

それまでもらっていたDMの多くが、具体的な条件が書かれていなくて、「ひとまず一度ご挨拶させてください」という内容が多かったのね。
私基本的に知らない人と喋るのめちゃくちゃ苦手だから、何か話しませんか系の誘い文句がすごく「オウ…」って思ってしまって笑
萎縮しちゃうのね、なんか

最初に条件が細かく書かれてて、これでよければどうですかっていう感じだったので、じゃあ「一度お話しさせてください」って、今もそこにお願いしてるって感じかな。

そこがKADOKAWAの編集部なんだけど。
いっぱいあるじゃん編集部って

コミックエッセイとか全然出したことがない編集部で

どっちかっていうと美少女絵作品をメインで扱ってる編集部だったんだけど、それもなんか面白いなと思ってしまって笑
私に声かけてくれるんだと思って、分野違いなのに。それも印象的だった

編集部との出会いはそんな感じかな。それで打ち合わせしてって、具体的な日にち決めて…って感じかな。

最終128ページの本にするっていうのは最初から決まってたから、現状使える原稿を引いた分のページが自然と書き下ろしのページになって、ってページはそういうふうに決まっていって、で次は周りのガワ、カバーイラストとかプロフィールの絵とか帯に使う画像とかを用意してく。

表紙あるじゃん、漫画の。
最初編集さんと2人で「王道可愛く行きましょう」と話をしてて、それで作ったラフをデザイナーさんに渡したのね。
でもそこからデザイナーさんが出してくれた案が、今回表紙になってる、あの顔を揉まれてるもなかで、「王道の可愛さよりこのちょっとクセのある、でも犬飼いにはわかるこの可愛い表情の方が良いのではないでしょうか」ってアイデアを出してくれて

編集さんと私も「こっちの方が面白いよね」って話になって、
であの表紙になったんだよね笑

タイトルはね、めちゃくちゃ難航しちゃってタイトル決めに

条件としては『犬』っていうのが入ってる、かつ記憶に残りやすいような、ストレートな感じじゃなくて、なんか頭に残るなっていうのがいいって編集からの要望があって。

最初は個人的には「もなかのおなか」とかそういうのにしようかなと思ってたんだけど、犬って入れるのかーとか色々考えて難航して、いろんなタイトル案を送ってて、編集から「「犬を揉む」ってなんとなくいい感じがします」って

ただこれだけだと情報が薄すぎるから、なんかプラスで「サブタイみたいな感じで入れてみますか」って話になり、それも私は難航し、編集さんが「ペちょら…ときどき帰宅拒否」っていう七五調にしたやつを送ってくれてこれで行きましょうとなりました。

そんな感じでタイトルは決まったかな

うん、見に行ったよ。
もちろん棚差しになってるとこもあるけど、実際平置きされてるとめっちゃ嬉しかった。「ある！本当に売ってるんだ」って

そうだね

うん、カラーの350dpiでずっと描いてたね

基本的に癖って面が多いかも。基本今まで印刷物とかのために絵を描いてたから。学生時代の時からね。なんとなく、それは初期設定で解像度は高くなってるから特にそこをいじったりはしないかな。
それに溜まったらその後コミティアとかに出せるしなとか

うん、いくらでも使いようはあるなと思って、
基本印刷基準で描いてたね

うん、癖というか

そうだね笑
なんとなしにやってたことが大事なことだった

そうだね、一応フリーランスだね。
一本で食ってけてるわけではないけども笑

それはもう漫画でデビューした時に登録したって感じかな。

確定申告も翌年からしなくちゃいけないし、登録しとくかーって

入社とか社員とかそういう概念ではない

めっちゃ売れてたら法人化してる人とかいるけど、
基本個人事業主の場合が多いと思う

うん、そうだと思う

そうだね、最近は

めっちゃフリーランスでした笑

マネーフォワード使ってる

私がなんとか使えてるからきっとわかりやすいんだと思う。
わかりやすいって思ったことないけど笑