こんにちは、トウコ(@at_tokotoko)です。
インタビューを通して読んでくださっている聡明な皆さんならそろそろお気づきかもしれませんが、このコーナーは私の大学時代のツテで成り立っております。
もしかしたら全然初対面の人とか、大学出てからの知り合いとかそういう人は一度も出ないで終わるかもしれません。(あまり知り合いがいない…)(インタビューゲスト募集中 )
ただまあなんというか、大学出てから10年くらいは経っているので(恐ろしい)、大学出たてでぴちぴちしていた我らもちょっと落ち着いてきているので、そう思うとこのインタビュー企画は話を聞くのにいいタイミングだったのかもなと思っております。
私の同期みんな立派になってて本当にすごいです。インタビューを通してとてもエネルギーを貰っています!
今回も、まさか受けてくれるとは…とドギマギしてしまいました。
漫画家目指している人は必読かも!?
大学時代からどっぷり漫画漬け!@漫画家の加藤雄一さんにインタビュー!
おはようございます
おはようございます
よろしくお願いします!
愛知在住の漫画家。ヤングキングにて「 やんちゃギャルの安城さん」を連載中。
過去連載作品には「ヒニイル」、「エウレカセブンAO」などがある。
トウコとは出身大学が一緒。
大学卒業した後もずっと愛知。
で卒業した後は名古屋造形大学漫画コースの講師をやってました。
うんうん、今は?
もうやめちゃって。2年くらい前に。
今は漫画家のみって感じ
あーそうだったんだ
大変になっちゃったので笑
時間が足りないというか無理だなあという感じで。
そうだよねえ
漫画家になったきっかけは?
漫画家自体はなりたいと思ってたのは子供の頃から思ってたんですけど
うん
大学入ってから本格的に漫画を描くようになって。
漫画家になろうって先に思って笑
やりたかったからっていうのが理由なんですけど
うんうん
それで漫画描いて。
漫画描かないと賞とかに応募できないなあって思ったので。
とりあえず持ち込み行って、その時に担当がたまたまついたんで
その流れで頑張ってたら連載決まったりした。
おぉ〜すごい…
描いて持ち込んだからって感じですね、きっかけは
持ち込んだのは東京まで行ったんですか?
そうです。
最近ここ10年くらいで漫画家になるまでのルートがだいぶオンライン化が進んだんで、東京に行かないでも持ち込みみたいなシステムがあったりとか、後は出張編集部みたいなのもいろんなイベントでやることも増えたんですよね。
だから今は名古屋にいてもそういう機会はあるんですけど、僕が大学生の頃はそういうのあんまりなかったんで東京に行きました。
うんうん
で、講談社とKADOKAWAに最初持ち込みました。
講談社は特になんもなかったんですけど、KADOKAWAで担当がついたんで、KADOKAWAで漫画の仕事ができるようになって、という流れですね。
なるほど。
私は1年を2回やってて1年目を早々ドロップアウトしたんで、加藤君が1〜3年どんな感じで課題とかやってたか知らないんだけど、大学で初めて漫画を完成させたって感じなんですか?
そうですね
まあ下書きみたいなのは描いてたんですけど、ほんとにちゃんとした完成作品を作り始めたのが、大学の2年生の途中からですね。
大学の2年まで共通の授業だったじゃないですか、県芸って。
そうだったね
2年の後半から四つに分かれてってっていう感じだったと思うんですけど。分かれた後に課題を…自由に課題を、やっていいとは言われてないんですけど「やっていいっすか?」って言質取っていく感じで勝手にやって笑
課題で漫画描いたりしてて、
へえ〜そうなんだ
でもちょっと怒られたりとかもしたんで…
えぇ!?
「これは課題の答えになってない」って感じで。
ちょっと言われたりもした
ははは笑
あんま良くないんですけど課題適当にやって3日くらいで終わらせて、それ以外の時間でずっと漫画描いていました。
ふぇ〜
3年の夏くらいに企画展みたいなのがあったんですけど
あったあった
デザイン3年の企画展みたいなのがあって、それも漫画描いて。
その時の作品を持ち込んだんですよね。
ふーん
まあなんで、初めて漫画を完成させたのは周りと比べるとだいぶ遅めかな
卒業制作も漫画でしたよね
そうですね。卒業制作も漫画ですね。
僕一回休学して、
あ、そうだったんですか
へえ〜
あれ?トウコさんって…
4年生で一緒でしたよね
そうそう、一緒でしたよね
あの頃なんか、4年生が何人かいたから…
そうそうそう。
○○君とかね笑 あと●●君とかね笑
みんな休学っていうか留年っていうかして
卒業までみんな5年かかってたんで笑
私も1、1、2、3、4年で5年いた笑
(そして大学院もいたからもっといる!)
僕3年が終わった後に1年休学して復学した。
あーそうなんだ
その休学中にアシスタントしたりして
あ、なるほど
休学中にアシスタントしつつ漫画描いて賞とって
うんうん
賞とった後にコミカライズの連載決まったりして
へえ〜
だから大学4年の時も、夏休みくらいまではコミカライズの漫画ずっと描いてたから、ほとんど大学行けなくて、二週間に一回くらい行ってた。
一応先生に言って、まあ「チェックの時だけ絶対来い」って言われて、じゃあ二週間に一回、って笑
笑
で連載しながら学校行ってって。
だから真面目に課題やってないから、漫画しか出せるもんがなかったから、卒業制作もまあ漫画だよねって
あの卒業制作も「スイーツ女子」でしたっけ。女子が戦うみたいな笑
笑笑
くだらん漫画を描いてた笑
なんとなく安城さんの片鱗があるような
あ、ほんとっすか笑
笑笑
あの頃は未熟だった。
まあ今も別に未熟じゃないわけじゃないけど
あの漫画読むと恥ずかしい感じがしますね笑
漫画を描き始めた頃に一番知りたかったことは?
全部知りたかったっちゃ知りたかったんだけど
漫画の描き方って結構わからないじゃないですか。
うんうん
ぱって言われて何から始めたらいいかもよくわかんないし、
まあ今はデジタルが主流なんでパソコンやソフトが要るよなとか思うんでけど、僕が描き始めた頃はデジタルよりアナログが主流の最後の時代だったので、画材にしてもどれ買えばいいんやとか、どうすれば面白くなるんだとか全体的にわからないなりにやってた。
うん
ただまあ技術面のことを言うと、本を読めば書いてあることが多かったんで。「マンガの描き方」とかいっぱいあるじゃないですか。そういうのいっぱい読んで、その辺はなんとかなると思うんですけど
マンガの描き方系の本いっぱい読んだな私も笑
やっぱりプロになるにはどうしたらいいかみたいな部分がわからないかったし、一番困ったかな、持ち込むにしてもどうやって持ち込めばいいんだみたいな笑
確かに…
あとなんか礼儀みたいな。編集者とやりとりする時の礼儀とか何かあるのか、そういうところが本とかにも書いてないし、ほんとにわからない部分だったんで。
礼儀大事だもんね
一番知りたかったのは、完成させた漫画をどうしたらプロになるために利用できるのか。どれが有効な手段なのか。例えば持ち込みって手段もあるし投稿って手段もあったんですけど、どれがいいのかとか、そういうのも含めてわからなかった。
うんうん
そういうのを自分なりに経験した結果、こっちがいいよなとか今だったらわかることとかいっぱいあるんで、そういう意味では知ってる人にこういうふうにしたらいいよっていうのを聞きたかったなと思う。
アピールの仕方がまだよく分かってなかったってことですかね
そうですねー。僕的には投稿より持ち込みの方がいいと思ってて。今だったら出張編集部とか結構あるんで、コミティアとか、そういうところに直接持ち込みに行く。
投稿って別になんか編集部側が軽くみているわけじゃないと思うんですけど、持ち込みとか直接会うのに比べたらやっぱりどうしても軽い扱いになってしまうので
へえ〜
審査の方法とかは、名古屋造形大学で漫画コースで働いてる過程で、編集部が投稿されてくる漫画賞の審査をどうやってやってるか、見たり聞いたりもしました。
うんうん
話を聞くと、たくさんの中から選ぶのでどうしても
ゆっくり見てもらえないと思うんですね。
そっかー
でも持ち込みに行けば直接見てくれますし。
うんうん
そういう意味では持ち込みに行った方がちゃんと最後まで見てくれるし、その結果自分がやりたかったことを伝えられることが多い。アドバイスの量を考えても直接会ってコメントもいっぱいもらえるから、次の作品描く時のメリットにもなるし。持ち込みとか出張編集部とかで直接やりとりした方がいいなって漫画家やってて思うので。
…そういうアドバイスを知りたかった笑
なるほどね〜笑
じゃあこれからも持ち込みの方が断然いいんですかね?
今だとX(旧Twitter)で上げたりする人もいるじゃないですか。
そうですね。
僕も「やんちゃギャルの安城さん」も
Xに最初上げてて、2ページ3ページくらい
あ、そうだったね〜
今少年画報社のヤングキングって雑誌でやってるんですけど、ヤングキングの編集部の人がXで声かけてくれて、「この作品連載にしましょう」みたいなこと言ってくれたんで今があるって感じ。
Xに漫画をあげて編集部が声をかけてくれるってことはあるっちゃあるんですけど、まあ基本的には無いことなので笑
あ、そうなんですか?笑
声をかけられたのは、ある程度漫画歴がある…僕の場合「安城さん」の前に連載作品何個か持ってたりとか、その過程で漫画のスキルがあったからというのもあるかな。
連載経験だったり漫画描く経験がある人だったらXで声かけられてっていうのもありかなって思うんですけど、基本的に新人の人でやってそれでうまくいこうと思ったら、めちゃくちゃ最初から漫画を描くのが上手いとかめちゃくちゃ絵が上手いとかどっちかが無いと
ああ〜
漫画を描くのがうまいっていうのは見せ方とかネームのセンスとか、そういうのが最初からあるとか、もう慣れてる、最初に描いたにしては慣れすぎてる、すでにプロっぽい、プロとして完成してる、みたいなレベルの漫画を描く人だったら、まあ多分Xで声かかることもあるかな。
特に絵ですね。Xで声かかるかどうかは絵が上手いかどうか。
確かに。
この間まやちゃんにインタビューしたんですけど、漫画をアップしたらすごいDM来たって言ってて、やっぱり元から上手いっていうのがあると思うんですけど
File.2 さかぐちまやさんに聞いてみた!【前編】 インタビュー記事第2弾です。今回登場いただくのはX(旧Twitter)で活躍されている漫画家・イラストレーターのさかぐちまやさん。毎回面白い飼い犬との漫画をアップしているさかぐちさんに、今までのことやこれからのこと、仕事の仕方やこれから漫画家を目指す人へのメッセージなど、盛りだくさんにインタビューさせていただきました!
そうそう。
ぐっさん…ぐっさんって今呼んでいいのか?笑
笑笑
彼女は大学生の頃から
めっちゃ絵が上手かったじゃないですか
上手かった
だからやっぱ漫画もソツなく完成度が高いものを出せてるから、
DMで声がかかるっていうことだと思うから
なるほど〜
他の人とおんなじレベルで上手いじゃなくて、
他の人より一個抜けた上手さがないと、
やっぱりXで声がかかることは基本的にはないかな。
はは笑
Xに作品をアップするとかネットにアップするっていうのはすごく大事な行為なので、見てもらってファンつけるっていうのも大事だし、もしかしたら声かかるかもしれないし。
でもやっぱり皆が皆当然それでうまくいかないから、持ち込み行ったりして徐々にステップアップしていく過程を辿った方が、モチベーションも保てると思うんですよね、逆に
うんうん
Xにずーっと作品上げてるけど一生声かからないって、
モチベーション上がらないんで笑
確かに笑
でも担当がついたりって、
実はそこまでハードル高くないんですよ
あ、そうなんですか?
そうなんですよ。
で、次のハードルが賞で、次のハードルが読み切りで…って
だんだん上がっていくハードルってのがあって、
それを一個ずつ超えて行った方が、
僕的にはモチベーションが保てると思う。
うんうん
だから両方やる。
Xで作品を上げつつ、ちゃんと担当つけて一歩ずつ進んでいく
っていう両面作戦でやった方が、
プロになるには大事かなって思いますね。
なるほど…
経験談からすごい説得力ありますね
笑笑
結構そういう学生もいっぱい見てきたんで
あ、そうだよね〜
無駄に経験ありますね、その辺の
仕事をする時の流れを教えてください
僕最近は朝の6時から夜の6時くらいで
仕事するんですけど
はやっ
途中色々やらなきゃいけないことがあるので抜けたりもして、
最近はちょっと1日に仕事の時間が取れないので、
最近ちょっと原稿が遅い笑
ほうほう
原稿自体は隔週連載なんで毎月2本。
隔週で一本ずつ上げて行くんじゃなくて、
月に2本まるっと完成させて提出してというやり方をしてる
へえ〜
毎月10日から19日くらいまででネーム2本やって、
20日から翌月10日くらいまでに原稿2本上げる
みたいなサイクルでやっています。
うんうん
特にこだわりとかはないんですけど、
今自宅とは違う職場があるんですけど、
職場って言ってもまあ…1Kみたいな笑
借りて?
近くにめちゃくちゃ安い部屋借りて。
そういう空間じゃないとなんかできないので、
そういう意味では1人になれる空間を作らないとできないな
とは思ってますね。なんかそわそわしちゃうというか。
アシスタントさんは?
アシスタントさんは今リモートなんですよ
あ、なるほどー!
そうかそうか
そうなんですよ。
前まではこの部屋に来てもらったりとか、
造形大に勤めてた時は大学で作業したりとかしてたんですけど、
今はもうリモート。
へえ〜
時代ですねえ
ほんとここ10年くらいでめちゃめちゃ変わってるんですよね
漫画の環境。
描く環境もそうだし編集部とのやりとりもそうだし。
うんうん
昔だったらよく編集者さんが原稿取りにくる過程があるから、東京に住んでないと連載なんてできないのが当たり前だったんですけど、今は東京に住まなくてもデジタルでやり取りする時代だから、地方に住みながらデジタルで提出しちゃうし、その方がありがたがられるんですよね
あ、そうなんですか!
アナログ原稿とデジタル原稿だと編集者さん的にはデジタル原稿の方がありがたいみたいですね。手間がないじゃないですか、取りに行く手間とか、写植するにしても結局一回パソコンに取り込んでやるんで、デジタルなら手間がない。あとモノを保管しなくていい。全部データだから笑
あ〜なるほど〜
デジタルの方が喜ばれるんですよね、今
クリスタ(CLIP STUDIO PAINT EX)ですか?
クリスタですね。クリスタで描いてます。
クリスタって確か、グループで描くことができましたよね。
アシスタントさんとはそれを使って作業してるんですか?
いや、僕はそれ使ってないですね。
僕は、デジタルなのにデジタルの中で
アナログ的なやり方してるんで笑
あ、そうなんだ笑
データをGoogleドライブにお互いアップしてって、
向こうが背景をアップロードしたやつを
僕の方でダウンロードして自分の原稿に埋めんで
っていう感じでやって行くんでかなりアナログ。
おお…
なんかグループのやり取り見てて、
同時に原稿を開いちゃってると
どっちかのデータが飛ぶ、みたいなことがあるみたいで
あ、そうなんだ?
自分が11ページ目を触ってる時は、他の人は11ページ目触れないって感じになっちゃうみたい、それが嫌で、僕が笑
気になったとこ触りたくなっちゃうから、さっきまで4ページ目触ってたけど急に6ページ目触りたくなっちゃうんで、「この顔変だったなやっぱ」って顔の一部直したりとかめちゃめちゃそういうことしちゃうんで。
なるほどね
それやってると誰が今どのページ触ってるのか
わかんなくなっちゃうのがやばいなと思って、
だから逆にアナログ的なやり方をやってますね。
ふーん
でもまあめんどいんでどうなんだろうって感じはしますね
じゃあそういうところはクリスタ作ってる人に
直してほしいなってところですね
笑笑 そうっすね
まあ多分無理だと思いますけどね笑
そうですか?
データの上書きが干渉し合わないようにするための機能だと思うので無理だよなとは思うんですけど。
中編に続く
File.3 加藤雄一さんに聞いてみた!【中編】 今回のインタビューゲストはヤングキングで「やんちゃギャルの安城さん」を連載している漫画家の加藤雄一さんです。大学講師として漫画コースで指導していた経験から、漫画に対する熱い思いを語って下さいました!漫画家志望者は必読かも!
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